中世から現代に至るまで人々の心を魅了し続けるウォールナット
17世紀以降王政復古によりチャールズ2世がイングランドの王として即位。
この陽気な王様は社交や芸術を愛した国王ですが家具の世界にも大きな発展を
もたらしウォールナット材が使われるようになります。
元々粘りがあり加工性や接着性に優れたウォールナット材は当時の家具職人達
にも好んで使われました。それまで家具材として人気があったのはオーク材
でした。このウォールナット材を使うことで自由で精巧な造形が可能となり
曲線やねじれを駆使し猫脚などの新しい造形が生まれます。高貴な印象を
与える独特の杢等の美しさと相まって富の象徴として王族や貴族の間で愛され
ビクトリヤ調やロココ調家具となったのです。ヨーロッパの家具市場では
ウォールナットによる製品が人気となりウォールナットの時代と呼ばれた
時期もありました。
時を超え20世紀に入っても有名なデザイナーも皆ウォールナットの無垢材を
用いてデザインしたテーブルや椅子を出して現在に至っています。