丸太から一枚板や家具などの製品を作る前段階で乾燥という工程が
あります。乾燥にも天然乾燥・人工乾燥・プレスという段階があり
製材したばかりの板は水分をたくさん含んでいてるので生材のままでは
使えません。そのまま製品を作ってしまうと板が変形収縮し反りや割れが
生じるので水分を抜いてあげる乾燥が必要になってきます。
その一段階が天然乾燥です。天然乾燥とは製材した板と板との間に桟木を
挟み風通しを確保し板を積み上げ屋外の自然環境のもと3~5年かけて板を
乾燥させます。また次の工程の人工乾燥時に含水率に差が出てバラつきが
無いようにこの段階で含水率を15%前後まで落としていきます。
そして人工乾燥ですが木材の平衡含水率は屋外で15%室内で8~12%と言われ
ています。含水率が下がると室内に入れた木材の乾燥が進み反りや割れが生じる
原因となります。そのため含水率の調整が必要且つ重要となります。人工乾燥時
乾燥機内の環境が外気大気の影響を受けない機密性能と断熱性能が安定した
風量と風速で温度湿度を正確に保ち含水率を8~10%まで下げていきます。
その後、一枚板の最終乾燥工程として乾燥にバラつきをなくす高周波プレスが
必要になります。一般的に流通している家具の板に比べ一枚板は厚みがあるため
乾燥にもうひと手間かけないといけません。それは板の真ん中部分の乾燥が
不十分になるため電子レンジと同じ原理の高周波プレス機にて減圧乾燥を
行います。それにより木全体に乾燥のバラつきが少ない一枚板になります。
またある程度の熱により虫対策や殺菌効果も期待できます。
色々書かせていただきましたが一枚板や家具が伐採し製材してからお客様の
もとへ届くまでには長い年月と時間が必要となることはご了承ください。
その後、唯一無二の存在となる一枚板のテーブルはきっと家族そのものに
なってくれると思います。
スタッフ もりさき