我が国の森林には自然の状態の「天然林」と人の手で植えられた「人工林」があります。今から60~70年ほど前、戦後住宅に必要となる資源建築材料それも成長の早い針葉樹の木材を育てる為たくさんの木を植えて人の手で植えられた人工林を山の中腹からふもとにかけて植林しました。しかし、これらの森が手入れをされずに放置され続けてしまいたくさんの森林が荒れてしまっています。このような荒れてしまった森林は太陽の光も地面に十分に届かず薄暗く草も生えず栄養も届かない木はひょろひょろと細く育ち間伐材となり建物や道具の材料にできません。また生き物たちが住みにくい森林となり土も硬くなり気温の上昇による大雨の時の洪水や土砂崩れを引き起こす大きな問題を生み出しています。本来であればこの時期に植えた木の多くは今がまさに伐採期を迎えています。しかし残念ながらその前にお国の指導もあり海外から多くの木材を輸入するようになったことが理由となり日本の木の出荷がほとんど減り植えた木が切られることも減りました。また木の出荷が減ったこととコストが下がったことで林業で働く人も少なくなり若い働き手も減って人手不足で手入れをすることもできなくなり森林がどんどん荒れています。人がつくった森林は、きちんと管理し成長した木はきちんと伐る、そして伐った木は適切に使うそして新しく植え替え育てる。それが「森林の循環」です。終わりでなく新しく植える。私どもで販売させていただいている広葉樹の一枚板は基本的に山の中腹から頂上にめがけて成長している天然林で100~300年という長い年月をかけて育っていますが時期が来たら伐採されます。同じく森林の循環は守り続けています。 続く。
スタッフ もりさき