同じ仲間でありながら木材としては、産地によって違う呼ばれ方をしますが、実際内容も異なるものがあります。今回はカエデ材・メープル材についてカエデを英語にするとメープルなので同じものと思う人は多いと思います。しかし、木材を対象にした場合は違うものを指すことは多く木材業界や家具業界では国産のカエデはカエデ材 イタヤカエデ材と呼び、北米から輸入しているカエデ材をメープル材と呼んでいます。一般的に町や低い山に生えている紅葉で人気のあるカエデやモミジはそれほど大きな木ではありません。直径20cmぐらいの木が多いように思います。巨大なカエデの木って見かけないと思いますが家具に使用される楓は大きく成長する種になります。イタヤカエデと称される楓は大きく成長します。大きいもので直径1m、樹高20mになります。産地は主に北海道です。なんとなく寒い地方に生えてる木のイメージはありますよね。カナダやアメリカからくるメープル材はサトウカエデという種類でメープルシロップの元となる樹液が取れる木です。これも直径は太いもので1m、樹高は20~30mになります。あと木材としての違いは見た目です。どちらも散孔材で導管はとても細いので木目は曖昧ですがきめは細かく、手触りはスベスベしています。ですが、特徴として色に違いがありカエデ材の方が少し赤身が掛かっています。メープル材は白、もしくは若干黄色っぽい色をしています。さらに杢目の模様にも違いがありカエデ材の方がデジタルチックな模様で、メープル材の方が杢目ははっきりと現れています。流通量は圧倒的に北米産のメープル材の方が多いです。カエデ材はもともと量を確保すること自体困難です。木材としては実際は重くて堅い木材です。丈夫なのでボーリングの床やピンによく使われています。固いため傷はつきにくくテーブルの天板としてのメリットもたくさん持っています。あとは杢目が素晴らしく綺麗な為、楽器類にもよく使われている材料でもあります。その他メープルにはバーズアイメープルのように2000本に1本ほどの割合で偶然現れる玉粒上の美しい杢目模様があらわれる木の大理石とよばれるような希少価値のある自然が生み出すアートが見られることもあります。
写真の上のテーブルがカエデ材で、下がメープル材です。
スタッフ もりさき